こんにちは、中條マキコです。
今回の依頼主は、マリンバ・打楽器奏者の間瀬早綾香さんから。
ヨガインストラクター&アレクサンダー・テクニーク教師の楠道子さんを招いてのワークショップのチラシのご依頼でした。
すでに講座名は「舞台袖でできるドレスdeヨガ」で決定済み。
「ドレスdeヨガ」というタイトル
タイトルの「ドレスdeヨガ」は、主催者と講師の方が相談し、納得して決めてこられたものでしたが、実は、わたしは最初に講座名を聞いた時、あまり賛成できない、と思いました。(笑
- だれがどうなる講座なのか?がわからない
- 講座名から適切なイメージが想像しづらい。
と感じたからです。
しかし、対象となる方達と同じ属性の人にリサーチしたところ、タイトルが好評だったというデータを持ってこられたことと、もうひとつ。
チラシを使って実際に広報をする人が気に入っている、というこの二つの理由から、そして最終的には「舞台袖でできる」という言葉が加わったので、私からの提案はなしにしました。
何か疑問が湧いて迷った時、リサーチするというのは方向を見極めるのに有効です。
そして、実際にチラシを使って広報する人が、そのツールを気に入ること、ツールを使うのが嬉しかったりワクワクする状態であること、というのは、実に重要なポイントなのです。
イメージをイラストで
音楽家がステージで演奏する本番の前、まさにドレスを来ている状態の時に役に立つものを教えるわけですから、ステージや本番のイメージは必須。
そして、音楽家向けとすぐにわかることも大事です。
当初は、写真やハイヒールの水彩っぽいイラストと楽器を配置したらどうだろう?と、フリーのイラストサイトで「ドレス、パーティ」などのキーワードでイラストを探していました。
パーティドレスはいくつかありましたが、音楽家が衣装として着るドレスのイメージにぴったりくるものがなかなか見つかりませんでした。
その時ピックアップしていたイラストがこちら。
ひとまず集めたものでラフを作ってみるか、と思っていた時に目に入ったのが、今回チラシで使うことになったこのイラスト。
心のどこかで思い描いていたイメージに合うものが見つかると、もうここに楽器を添えたビジュアルと、テキストの雰囲気など、だいたいのレイアウトが頭に浮かんできます。
あとは細かいところを詰めていくだけ!
ドレスと楽器だけでは、本番というイメージは伝わりますが「舞台袖」というイメージが感じられないので、緞帳のイラストも合わせることにしました。
イラストをいくつか合わせる時のバランス
こういった、いくつかのイラストを組み合わせる時は、そのテイストを合わせるのが大事。
メインの女性のイラストの雰囲気を壊さない楽器のイラスト、緞帳のイラストがどうにか見つかりましたが、どうしても楽器のイラストのテイストが合わなかったとしたら?
逆に楽器のイラストにあった女性のイラストを探し直す、というやり方を取ることもあります。
そのくらい、イラストのテイストを合わせるのは大事です。
また、楽器と人間を組み合わせる時は、その比率を間違うと違和感を感じさせてしまうもの。
今回はサックスを合わせましたが、イラストの人間と生身の人間では、頭や手や口の比率が違うので、サックスをどういう大きさにするか、というところで気を使いました。
マウスピースの大きさやキーの大きさに対する手指の大きさなど、そういった部分的な比率と、体と楽器の大きさの比率、どこかだけに合わせると他で不自然さが出てきてしまいます。
普段意識していなくても意識に刷り込まれている「普通」の感覚に雑音を生じさせると、そちらに気を取られてしまい、本来受け取ってほしいチラシの情報をすっと受け取ることができなくなります。
特に、楽器のことをよく見て馴染んでいる音楽家が見るチラシなので、そこは気を使う必要があります。
モノクロでも通用するチラシ
今回のチラシは、カラー両面で印刷もするが、コピー機で増刷もして使う、とのことで「モノクロでも読めるチラシ」という条件を最初にいただいていました。
なので、テキストの背景がただの色であっても、イラストや写真であってもコントラストがはっきりとつくように配色を考え、モノクロコピーした時に読み取れるものにしました。
今回のこのチラシのように、実際にモノクロコピーで使うという予定がなかったとしても、人の視覚の多様性を考えた場合、コントラストをつけることで読みやすさを確保するのは必須と考えます。
チラシデザインの配色は、塗り絵ではありません。好きな色で作ってしまうのはただの趣味やアート。
チラシ・フライヤー・リーフレット・名刺も、集客ツールは全て見る人ファーストで作るものなんです。
大事な情報を伝えてくれるチラシが、その可能性があるところならどこへでも行けるように作ってあげてくださいね。
作る段階から読み取りやすい色を使っていくのには経験が必要ですが、簡単なチェック方法としては、実際にできたものをモノクロコピーしてみるのがオススメです。
作ったソフトでも、またスマホのアプリなどでも、画像をモノクロに変換することができますから、そうやって自分の作ったチラシの読みやすさをチェックして修正していく癖をつけるといいでしょう。
まとめ
こちらの講座も、無事満員御礼になりました。
私自身、イラストをここまで全面に出したチラシは初めてでしたが、ラフを送った時、主催者と講師のお二人には、
「大人女子っぽくていい!」
「ドレスというと甘い感じがするけれどシャープな感じで好み!」
と、好評でした♪
講師の楠道子さんが、ご自身のブログでこの講座の企画から講座の様子までを「ドレスdeヨガができるまで」として5つの記事で詳しく書いていらっしゃいます。
講座を作る参考にもなりそう!ぜひ、合わせてお読みください♪
「想いをカタチにする」まで2〜舞台袖でもできるドレスdeヨガ
自分が心地よく、ツールからパワーをもらいながら告知活動できる。
そんなチラシがほしい方はぜひ、まっきーにお手伝いさせてくださいね♪
お読みいただき、ありがとうございました。