こんにちは、想いをカタチに!
伝わる集客ツールデザイナー中條マキコです。
去年から、月に2〜3回は花屋を利用するようになりました。
すると、花屋によくある「無料ラッピング」という販促サービス。
これがね!
同じような無料ラッピングサービスをしているのに、花屋によって
- すごーく嬉しくてワクワクがアップしちゃうというケース
- もうこの花屋で買うのやめようかな、と思っちゃうケース
と、えらい差がある!ってことに気づいちゃったのです。
せっかくお金かけてサービスしてるのに、リピーターが増えたり、ファンが増えたり、という、自分たちのビジネスにプラスになる使い方ができてない〜!?
もったいない!って。
無料サービスやればお客さん喜ぶよね、お得だから来たくなるよね!
って思っていたらそれは大きなカンチガイ!
教える仕事にも参考になる、販促サービスの考え方と見直すポイントを書いていきたいと思います。
レッツゴー♪
目次
その販促サービスはどんな結果が出ているのか?
無料サービスをすることで、期待している結果ってなんでしょう?
- いいものだから、体験してもらえれば、来てくれる
- お得だからまたきてくれる
そういう結果が実際に出ているならば大丈夫!上手に使えてるってことです。
でも、もし結果が出てるかどうかわからない、のだとしたら要注意。
そもそも「期待している」という時点で方向が間違っている可能性があります!
花屋での無料ラッピングサービス
無料、って、多くの人が喜びます。
そして誰にでもできることなので、結構安易に無料サービスを取り入れがち。
しかし!
こんなにお得!とこちらが感じていても、それをお客様に感じてもらえてなかったらダメですし、それが選ばれない理由になっていたとしたら最悪です。
私がした無料体験は、よくある花屋のラッピングサービス。
花を選んで持っていくと、実は自家用だったにも関わらず、店員さんが「プレゼント用ですか?」と声をかけてくれました。
ハイ、と答えて、カラフルな包装紙とリボンでラッピングをしてもらうことができました。
プレゼント用でも簡易なものが多いと感じる昨今、めずらしいなと思うくらい華やかにしてもらえて、とても嬉しくなりました。
受け取った時から家までは30分。
その間もずっとウキウキし、花瓶に飾ってからもみるたびにそのウキウキがなんとなく思い出されて、ここで買ってよかった〜と思ったんです。
最近、他の花屋で嫌な思いをしたことも影響してたかもしれませんが、次もここで絶対買おう!って思いました。
販促サービスの効果で、リピーターが生まれた瞬間です。
普通のラッピングサービスと何が違ったのか?
普段も、自家用なのにプレゼント用だと言ってラッピングを頼む時があります。
しかし、それがちょっとしたシールだけだったり、リボンの色を選べるくらいだったり、無料ならこの程度か、と思うものや、あるいは有料ですと言われたり。
そして有料でも頼んでみると、これで有料?と思うような微妙なラッピングだったりとか。
まぁ、お店の考え方によってさまざまなラッピングをしてくれるわけです。
その店は、無料でこれならかなり嬉しい!と思えるレベルだった。
こちらが全く期待していなかったところを、ちょっと超えたわけです。
お客の期待を超える、というのは大切なポイント。
もとの期待が高くなかったのはお店にとってラッキーだったかもしれません。
電車で行く必要があるし、少し近所よりも割高だけど、またあの花屋に行こうと思わせることに成功したのですから。
無料ラッピングを頼みづらくするもの
「やるなあ〜無料ラッピングサービス!」
と思いながら「あれ?今までも同じ花屋で買ったことあるのにな。。。」と思いました。
その時は、確か、ほかの店員さんから「ご自宅用ですか?」と聞かれたのでした。
その時も自家用で、ラッピングしてもらえたら嬉しいなと思ってました。
「いいえプレゼントです」と、言おうかどうしようか迷いながら、まぁいいか、と「はい」と、自家用であることを認め、そのままラッピングなしで買っていました。
もちろん花を買うのは嬉しいので、十分嬉しかったものの、今回のようにウキウキまでには至らなかったことを思い出しました。
なぜ、今回はすんなりプレゼント用ラッピングをしてもらえたのだろう?
そういえば、いつもなんとなくもっと頼みづらい気持ちになるのになぜ今回はすんなりラッピングをしてもらえたんだろう?
今まで、自家用なのにラッピングを頼むのはちょっと頼みづらい、と感じることがありました。
自分が昔持っていた内気さと遠慮の虫が、気まぐれで顔を出すことがある、そのせいかなと思っていたのです。
しかし、そうではなかったのです。頼みづらかった理由は、店員の声がけにありました!
無料ラッピングで売るのはお得さではない
たぶんあの花屋の店員は意識をせずに、お客さんの雰囲気か、店員の独自の判断で言葉を変えているのでしょう。
そう思った時、あら、もったいない!と感じました。
統一されていないということは、お店の方針ではない、その効果を意図して無料ラッピングを販促サービスをしてはいないということです。
経費かかっているだろうに。。。
プレゼント用です、という嘘
本当はプレゼント用ではないのに「プレゼント用」だと言う。
それは「嘘」といえばウソなわけです。
そんなこと意識したことない人もいるかもしれません。
自分へのプレゼントなんだからプレゼント用は嘘じゃないし、花屋さんだってそれは予想範囲内でしょう。
お店側だってそれが問題になるような金額を使ってはいないでしょう。
しかしこのささやかすぎても確実に嘘であることを言わないと、ラッピングが手に入らない、これが人の心にさざ波をたてるのです。
大げさ?いえ、人は基本的に嘘はつきたくないもの。
それが正しいとか性善説云々ではありません。
そもそも私たちはウソをつくのはよくないという習慣のある社会で育てられています。
さらに人間にとって、自分の五感が把握している事実と違うことを言う、という、フィーリングのズレは違和感を感じるものなのです。
その違和感は、緊張を生じさせ、無意識のストレスとなります。
人はそういったストレスを感じることを無意識で避けようとする性質があるのです。
なるべく嘘はつきたくない、という思いが多くの人の無意識の中にすでにあるのです。
ご自宅用ですか?とプレゼントですか?の大きな違い
誰だって花を買ったら、自家用であってもラッピングしてもらえるならしてもらいたいと思うもの。
その時「ご自宅用ですか?」と言われたら「いいえ」と、相手の言ったことを否定しなくてはなりません。
相手の言うことを否定して自分の要望を通すことは、嘘をはっきりと口にすることであり、ある意味ストレスです。
「いいえ」と言いづらくて、なんとなく「はい」と答えてしまうという人は結構いるはず。
この時、嘘をつきたくない!と意識してそう答える人はそんなにいないでしょう。
「なんだか言い出しづらくて、はい、って言っちゃったのよね」
これはストレスを避けたいという無意識の思いの表れです。
もし、無料ラッピングをお客様に頼んでほしいのならば「プレゼント用ですか」と積極的に声を掛ける必要があるということになりますね。
人の言うことに「はい」と言えばいい、というのは楽なこと、安心できることです。
悪く言えば、相手の責任にしてしまえるというわけ。
自分が意識して嘘をつこうと思ってついたのではない、そう言ってくれたのはお店側で、自分は悪くない、と思える。
つまり、頼んで欲しいのならば、お客様に嘘をつきやすく誘導してあげることが必要というわけです。
では頼んでほしくないならば?
それは、言葉を変えて頼みづらくするのではなく、有料にすべきでしょう。
頼みづらくしてケチるようなサービスはしても意味がありません。
「ご自宅用ですか?」は、省略していいですよね?という花屋の都合を押し付けてるようなものです。
自宅用なんだから、という身内感覚
ラッピングをするということは、誰かへのプレゼントだということを表しています。
つまり、購入するお客様とお店のスタッフが、ある意味同じ立ち位置にいて、プレゼントされる人を喜ばせようとしているという構図になります。
お客様とスタッフは、この共通の目的によって、一種身内的な感覚になります。
「ご自宅用ですか?」と言う時は、その身内的な感覚をそのまま引きずっています。
- このままでいいよね
- あらたまる必要はないよね
- よそゆき用にしなくてもいいよね?
これは、買う相手から言われる必要のないこと。
店側の言い分は
- せいぜい30分しか持ち歩かないのにもったいない
- ラッピングはずすのも面倒
- 過剰包装はエコじゃない
というものかもしれません。
過剰包装をやめるとか、そう言った問題意識はもちろん大切です。そこに同意するお客様もいらっしゃるでしょう。
もし、それをアピールしたいのなら、それを伝えることで、あなたの商品・サービスが、選ばれる必要があります。
今ここでの目的は、収益が上がったり、ファンが増えたりすること。
途中から、目的を環境保護を目的にしてしまってはいけないのです。
それをやりたいのなら、環境保全を大切に考える店としての戦略が必要になります。
そこをしっかり考えないと、エコに配慮したビジネス、ではなく、ただ経費を押さえられたり、めんどくさくないからケチっているだけのように見えてしまいます。
環境保全をうたってちょっと印象を良くしようとしている、程度に見えてしまうのならば、商売の役には立たないものになってしまう可能性だってあります。
要は販促サービスに何を選ぶにせよ、憶測やなんとなく、ではなく、何を目的にこれをやっているのか?というところです。
無料ラッピングで花を楽しみ尽くすという提案
花屋がそこはお客様の身内でいるのをやめ、お客様をお客様として扱い、買っていただくべきではないでしょうか?
ラッピングすることで、たった5分でもお客さまが花と一緒に過ごす時間を、少しでもワクワクできるように、楽しみ尽くしていただけるように。
一つの案として、無料ラッピングをそれを提案するための手段とする、というアイデアはどうでしょう?
現に、私の場合、その時間をたっぷり楽しみ、ウキウキできたおかげで、リピーターになることを決めました。
無料でちょっとお得だったから、また買いにいく、というのとは明らかに質の違う「ファン」を作り出す結果となっています。
この花屋、私の家の近所の花屋よりも割高、しかも、1000円以下の花束は置いていません。
場所的にも全てプレゼント用という設定かと考えられます。
当然、無料といいながらもラッピング代は含まれているはずです。
それでもファンが作れる可能性があるというわけです。
無料ラッピングサービスをただの、ちょっとお得感を感じさせるだけの、頼んで欲しいのか欲しくないのかわからない、あいまいなサービスにしておく手はありませんよね。
販促サービス、やるのならば120%の効果をねらったらいいんです。
お客様のエコに配慮するもったいない、という気持ちにお店側が賛同せずに、こういうスタンスで無料ラッピングをしています、としっかり伝える。
そうすることで、お客様がもったいなさを置いて、その提案に気持ちよく乗ることができる。
その結果、買った花束で今までよりもワクワクをたっぷり感じられたら、今後その店を選ぶ理由になり得ます。
戦略よりも目的を先に考える
初心者でもわかりやすいマーケティングの入門書「USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門」にはこうあります。
戦略用語の基礎知識
目的:命題、最上位概念
目標:資源集中投下の具体的な的
戦略:資源配分の選択
戦術:実現するための具体的なプラン
そして、「重要なのは、目的→戦略→戦術の順番で考えること」だと。
販促サービスとしての無料ラッピングは、手段なのです。
無料ラッピングを戦略として考えよう
- 目的:リピート率を上げる
- 目標:花を買った楽しみを味わい尽くしてもらう。
- 戦略:花束の価値を上げる。
- 戦術:無料ラッピング
この他のデータがないので、かなり単純な推測となっていますw
リピート率をあげるための戦略が花束の価値を高めることとは限らないし、価値を高めるのは無料ラッピングばかりではありません。
どんな人をターゲットにしているか、どんなところに店があるか、どんなお客さんが多いか、など、様々な自分のビジネスに関するデータを参考に、元の目的や目標から順番に考えていく。
場合によっては、有料ラッピングという手段をとる、というアイデアになることもあるでしょう。
どこに行くか決めずに、とりあえず車に乗るというひとはそうそういません。
車よりももしかしたら自転車の方がいいかも?
それを計るには、目的地の場所や遠さや、自分がやりたいこと、がはっきり決まっている必要があります。
今やっている販促サービスも、なにに繋げるつもりか、はっきり決めてからやる必要があるのです。
販促サービスに集客効果を期待するな
無料サービスで、お客さんを喜ばせてる「つもり」になるのはキケンです。
もちろん、どういう反応がくるかはやってみないとわからないもの。
期待しているうちはダメです。
期待というのは、良い結果を待ち望むだけのもの。
それではギャンブルになってしまいます。
なんとなくではお客さんが来ないどころか、失う可能性もあるのですから。
まず目的ありき!
安易にお客さんが集まってる人がやっていること、表面だけ真似するのはキケンです。
まとめ
「無料にしたら、お客さんが喜ぶんじゃない?」
そんな思いつきで無料サービスをやるのはもったいない!
ぜひ、自分の想いや世界観をしっかりとお客様に届けるもの、そしてファンになってもらえる働きをしてくれる販促サービスを、しっかりと考えましょう。
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USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門 森岡 毅
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